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東京伝説 冥れる街の怖い話

東京伝説 冥れる街の怖い話
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怒り、哀しみ、嫉み、恨み。人には言えぬ欲望。人間は誰しもそうしたネガティブな感情を抱えて生きている。大抵は自らの内で折り合いをつけ、あからさまに外に出すことはしない。外に出すことは恥であり、社会的立場や自尊心を傷つけることになるからだ。ところが近頃は開き直る者が急増した。べつにダメでいいんだ好きにやるさと、本来ネガティブであるはずのものが異様なポジティブさで暴走し、犯罪レベルまで達している。精神レベルの幼稚化と反比例して高まる犯罪の知能指数。都会のストレスはいとも簡単に心の箍を外してしまう。もはや国民総テロリスト時代もそう遠くはない。明日の我が身を守るためにもぜひ読んでいただきたい1冊である。

著者:平山夢明
発行元:竹書房(竹書房文庫)
発売日:2008/04/25
ISBN:978-4812434314
平山夢明

神奈川県生まれ。「週刊プレイボーイ」、「宝島」等で映画・ビデオ批評をしながら作家活動に入る。著書に『異常快楽殺人』(角川ホラー文庫)『怖い本』『メルキオールの惨劇』(ハルキ・ホラー文庫)『「超」怖い話Α』『「超」怖い話Ζ』『東京伝説 彷徨う街の怖い話』(竹書房文庫)『ミサイルマン』(光文社)などがある。2006年、「独白するユニバーサル横メルカトル」で第59回日本推理作家協会賞短篇部門を受賞。